夢和奏華
「はじめまして。わたくしは妃爽(ヒサヤ)と申します。

わたくしは舞いや詩などを担当させていただきます。そう緊張なさらないで、基本からお教え致します」



先ずは歩き方。左足を少し前にしたあと右足を出して歩く。焦らずゆっくり歩幅は踵から爪先までの間を約10㎝で背筋を伸ばし、左手を下に右手を添えて歩く。普通に歩くのと大差なく直ぐにできた。立ち方、座り方も特別なことはなにもなく、意外とスムーズにやれたと思う。


後日、宮菜姫の必需品として*扇(オウギ)を渡された。菊の模様が描かれ、骨組みも丁寧に施され、所々無数の小さな珠が繋がれている綺麗とも可愛らしいとも言える美しいものだった。

「代々受け継がれる扇を新しい素材に変え、智岼様の神気(シンキ)を最大限に含まれた扇です」





あーっと、神気って分かる…わけないか…

神気っていうのは神の力を宿したオーラみたいなもの、かな…


せ、説明しにくいの!そんな冷めた目で見ないでよ、悲しいから…!!







(扇;扇子のこと。)
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