ダンデリオン*リング ~真心の愛~
2時間後・・・・・

やっとのことで、浩史はノートを写し終えた。

あと、宿題でわからない問題を綾斗に聞いたりもしていた。

あの会話の後、少し微妙な空気が流れたが、
 
浩史と会話しているうちにいつもの調子に戻った。


「やーっと終わったーー!!
 ノートありがとうございましたー」

浩史はノートを持ちながら、土下座している。
お殿様、ははーっといった感じだ。

「あははっ、いいよ。
 何でそこで土下座するんだい?
 ノート位で大げさだよ?」

「そうですか・・・。
 じゃあ、もう7時だしお前も家に帰らないといけないだろう?」

「もう、そんな時間か・・・。
 家に帰ったら丁度、晩御飯の時間になってるだろうし。
 じゃあ、僕はもう帰らせてもらうよ」

「それじゃあ、玄関まで送っていくよ」

僕はテーブルに置いていたノートや教科書を片付けて、
帰る用意をした。

そして、浩史と一緒に下の玄関まで向かった。


「じゃ、今日はサンキュ!」

「今度からちゃんと真面目にノート位授業中に書きなよ?
 じゃやね。おじゃましました」

そういって僕は浩史の家を後にした。


帰り道はまだ雨が降り続いている。

ザアーーーーーという音だけが響いている。


雨によって、心が洗い流されればいいのに。


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