ありがちな恋
「…一番でかい奴でいいよな?」

「お兄ちゃんありがとう!」

「うん♪」

「太っ腹だな」

来年はこいつらとは来ないようにしよう。
絶対何かを買わされる羽目になる。

「あ!お兄ちゃん!あっちに金魚すくいが
あるよ!」

そういって愛奈は勝手に金魚すくいのとこまで
行ってしまった。

「ちょっと卓也。あいつ見ててくれねぇか?」

「あ?ああ。別にいいけど」

さすが頼れる男だぜ。俺が女だったらお前に
惚れてたな絶対。

「じゃあ頼むな」

卓也は軽く手を挙げて愛奈が走っていったほうに
歩き出す。

「健くん、あっちに綿飴あるから行こう?」

「もうおごらんぞ」

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