小指心

作戦A

はい、なんだか色々大変なことに巻き込まれている真っ最中の信条です。

ただ今、訳が分からず学校の道場で目隠しされております。
しかも二人は戦っています、はい。

え、なんで分かるって?

それはねぇ・・・

「せいっ!!!!」

「あ、主将、今のって反則ですよね!」

「ん~、まぁ多めに見てやって」

「えぇっ?!!」

聞こえるからなんですよ。


 小指心
  作戦A


「・・・」

あぁ、目のところがかゆくなってきた。
外したいなー、いい加減この鬱陶しい目隠しを破りたいなー。

音しか聞こえないなんて、私にとっては人生に対して反則だっ!!

「様乃っ!!どっち勝ってるー?」

「んー、どっちもどっち?」

「「主将っ!!!(泣)」」

ねぇ、もう私帰っていいですかね?

「おらー、お前らそろそろ終わらせろー飽きてきたぞー」

主将、毒舌。
しかも相手、一応年上。

「はい、しゅーりょー」

やっとかよ・・・

「様乃、目隠し取って良い?」

「うん、良いよー」



パッ



「・・・」

・・・これは、どっちが勝ってるの?

「あのー・・・二人とも普通に立ってるんですけど」

「うーん、こりゃあ参ったなー」

二人は二人でまだ睨み合っている。
ちょっと髪のセットがボロボロだ。

「じゃあ引き分け、二人とも地区大会出て良いよ」

「え、ええぇっ??!!」

「どいうことですか?」

「別に、意味はそのままとってもらって良いつもりだったんですけど」

「引き分けって・・・」

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