幸せの寄り道
授業が終わり私は移動なので教科書を持って幸奈と廊下に出た
「沙耶なんかやたらと楽しそうだね、今日。」
幸奈が呆れてそう言ってきた
確かに…
「うん。きっと中島くんと話してる私を面白がってるんだよ…」
「そうかもね♪」
いきなり後ろから声がした
幸奈もびっくりした顔をしている
「俺も楽しいよ♪」
振り返ると中島くんがいた
「え、どうしたの?まだなんか話してないことあった?」
「えぇ、つめた~い。俺悲しくなっちゃう~。」
そう言いながら彼は拗ねるそぶりをしてニコッと笑う
………ガラッ
ドアの開く音にそちらを見ると先生と沙耶がいた
「あ、河野先生じゃん!!」
「中島、なんでここに?」
先生はびっくりしたあと複雑そうな顔になった
「なんでって、夏川先輩に会いに来たから♪」
私はたえきれなかった
なんとなく嫌だった
「中島くん、良かったら上一緒に行こ?私、次移動なんだ!!」
私がそう言うと中島くんは「うん♪」と嬉しそうに頷いて私の手を引きながら階段へ向かった
「そんなに俺と居るとこ見られるの嫌?」
急に止まった彼は振り返りもしないでそう言った
「え、そんなこと…」
少しの間私は周りの音も聞こえなくなった
「ごめんなさい。そんなことないって言えない…、理由はわからないの。」
正直に伝えることしかできなかった