Magic Rose-紅い薔薇の少女-


「と、言いますと?」

「レディの事は“生まれる前から”知っていたことになる」

「なんということだ……」

「シャルディ、お前には命をかけてレディを守ることが出来るか?」

「はい。」

「では今夜お前はきっと……」



夜、私は寝る支度をしていた。
明日は春の日、それに備えて早く寝なくては、と。

「レディ」

「あら、シャルディどうかしたの?」

ぶるぶるとシャルディの小さな身体は震えていた。

「シャルディ?」

「私はもう、サラの二の舞はもうごめんなのだよ……」

「何を言っているの?」

「空をご覧、綺麗な満月だ」

シャルディ、今夜はなんだか様子が可笑しいわ……。
何かあったのかしら?

「よく目に焼き付けておきなさい」

「え?え??」

「それではレディ、おやすみ」

月を見ていると、段々、意識が薄れていった。
そして私は意識を手放し、眠りについた。

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