恋愛ゲーム


角を曲がり、

男からは私の姿が見えないであろう場所に来て、



ブッハハハハ…



堪えきれなくなった笑いが込み上げてきて、

私は口をハンカチで押さえた。






そして、鞄から携帯を取り出して

リダイヤルボタンを押す。



その番号の主は、私の電話に必ず5コール以内ででる。



プルルルル…


3回

4回




『紗英か?』


「今から駅まで迎えに来て」


『俺、今…』


「さっさと来てよね」



それだけ言って
携帯を閉じて鞄に戻した。







しかし、
ヒロトって男は1ヶ月か…

つまんない男…
もっと私を楽しませろよ!

だいたい1ヶ月だけで
私の何を知って“好きだ”なんて言えるの?

言えば“自分の女”になるとでも思ってる?

バカな上に勘違い…

救いようないな。



っで、

前の男は2ヶ月…

その前は確か3週間だっけ?


男って、本当に単純でバカなんだから。
< 5 / 150 >

この作品をシェア

pagetop