使い捨て親友童話

二十歳を過ぎてアラサーと呼ばれる頃に気づきます、今のあなたは取り返すことができない儚い時代を生きているのだと。


あなたは幸せでした。
千円から二百円を出してくれるというトクト王子様をますます好きになりました。


好きな人が自分を見て笑ってくれるなんて、おとぎの国で出会えた確率からしても奇跡です。


「トクト、俺にも奢れよー」と、チャラいと定評のある商人の男子が言うと、

「違う、これは買収なんだよ。二百円でずっと寺岡をこき使うんだ」と、トクト王子様が笑います。

あなたはトクト王子様となら、ずっと傍に居たいと思いました。

ですが、チャラ商人が会話に加わってくると、何かしら面倒だし、

そもそも彼とやりとりする会話スキルもありませんし、何よりあなたは噂を恐れて席を立ちました。

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