有明先生と瑞穂さん
「キミの今回の行動は褒められるものではありません。

でもわかったでしょう?

キミも本気になればこうやって、

動くことができる。

行動を起こすことができる。

何かを、変えることができる。


違いますか?」


「・・・・・・」


女子生徒は顔を上げた。
今日初めて有明の顔を真っ直ぐ見た。

――いや、これが初めてなのかもしれない。

怒っていると思っていた有明は優しく笑う。


「こんなことがあったけど、こんなことがあったからこそ瑞穂さんは周りからいじめられることもなくなるでしょう。
こんな噂の真意をハッキリさせる機会も、こんなことがなければなかったでしょう。

キミがしたことは正しいことではないけれど、結果何かを残しました。


今度は真っ直ぐ――


自分を信じて行動してみてください。


キミのこと、皆見てるよ。

皆応援してるよ。

もちろん僕も・・・・・・



ね、吾妻さん」



「・・・・・・!」


――――私の名前を知っていた・・・。




彼女の――吾妻(アヅマ)の目から大粒の涙があふれた。

有明が優しくハンカチを差し出す。

その左手には痛々しい包帯と血のついたシャツ。


「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・!


ありがとうございます、有明先生・・・!」






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