6 L O V E .
「い、痛い・・・」
握った両手首に力を込めた。
「俺はお前が思ってるような頑張り屋でもないし、部活だって暇つぶしぐらいにしか思ってない」
嘘だ。
俺にとってギターは唯一夢中になれるものだった。
それを彼女は認めてくれた、でも・・・・なんでこんなに苦しいんだ?
俺はこいつが嫌いなはずなのに・・・。
「うっ」
ぎりっとこいつの耳を噛んだ。
「先輩、やめて・・・」
「お前みたいな勘違い女が俺は一番嫌いなんだよ」
自分でも思ったより低くて冷たい声だった。
「もう、俺の前に現れるな」
この言葉言ったの何回目だ?
でも今回はさすがに諦めるだろ。