6 L O V E .
「おつかれさまでーす!」
丁度良く観覧車は地上に着いた。
「・・・先輩は、残酷ですね」
その一言を呟いてあいつは、観覧車から走り去っていった。
終わった・・・これでいいんだ。
あいつにとっても、俺にとってもこれが一番いいんだ。
「なのに・・・なんで、こんなに苦しいんだ・・・?」
きっと罪悪感だ・・・。
あんな形で傷つけた・・・仕方ないことだ。
女を傷つけることに罪悪感なんて感じたことなかったのにな。
ふっと自嘲気味に鼻で笑い、俺は桜に先に帰るとメールを打った。
あと少しで、卒業。
気持ちもリセット、できる。
そう言い聞かせることしか俺にはできなかった。