6 L O V E .
幼馴染にまであんな態度とって、俺は何がしたいんだ・・・。
自分の部屋まで来ると、桜はそれ以上追いかけてこようとはしなかった。
「なんで・・・あいつの泣きそうな顔が頭から離れないんだよっ」
ガンと部屋の壁に拳を突き立てても、何も答えなんて出やしない。
俺はあいつを好きなのか・・・?
違う・・・傷つけたことへの罪悪感だろ・・・。
たしかに、俺が変わったきっかけはみくちゃんだったのかもしれない。
正確に言えば、みくちゃんと長谷川。
あの二人が心底うらやましいと思った。
ああやって本気で想いあえたら、どれだけ幸せなんだろう。
でも俺には、それはできないってことだよな。