6 L O V E .


でも、それと同時に嬉しかったんだ。


こんな俺をどこまでも受け入れて、追いかけてきてくれることが。


甘えていた。あいつは、また笑って俺のところに来るんじゃないかって。



もう戻ってこない。もう笑ってくれない。


なあ、俺はどうすればよかった?


なんで、素直にあいつを受け入れられなかったんだよ。




今さら気づくなんてな。


俺にとって、あいつが、梢がこんなにも大切な存在になってたこと。





"大事なのは、相手に伝えることなんじゃねえの?"




・・・そうだよな。恭平の言うとおりだ。


あいつは・・・梢は、俺に伝え続けてくれた。




今度は、俺が伝える。


そう思っただけで、胸の奥がしめつけられた。


< 239 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop