6 L O V E .
「好き」なんて簡単に口にしていた自分がバカらしく思えた。
こんなに重くて大切な言葉だったなんて、な。
俺は一つの決意を固めた。
遊園地に行ったあの日の決意を塗りかえる。
今さらかもしれない。もう遅いかもしれない。
それでもいい。
俺は、好きなんだ、あいつが。
一週間後、俺は梢にこの気持ちを伝える。
自分の気持ちを受け入れたことで、今までのモヤモヤがスッとした気がした。
俺を変えたのは、確実にあいつなんだ。
すげーよ、ほんと。バカのくせに、強すぎんだよ。
「ありがとうな」
そんな小さな呟きは夕暮れの空に消えていった。