6 L O V E .



 「翠、お前ほんと懲りないな」


 あたしの腕を引っ張ったまま、きょーが口を開く。



 「な、何が?大体なんでこんな時間にいんの」


 そうだよ、まだ学校は終わってないはず。

 「しらばっくれんなよ。ノブからお前が帰るって連絡きたから急いで来た」




 なんか変に期待しちゃうよ、やめてほしい。きょーは秋歌とくっついたんじゃないわけ?


 「・・・あたし帰りたいんだけど」


 このままきょーに流されたくなかったあたしは急に立ち止まってみせた。



 「・・・やだね」


< 41 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop