6 L O V E .
「翠、お前ほんと懲りないな」
あたしの腕を引っ張ったまま、きょーが口を開く。
「な、何が?大体なんでこんな時間にいんの」
そうだよ、まだ学校は終わってないはず。
「しらばっくれんなよ。ノブからお前が帰るって連絡きたから急いで来た」
なんか変に期待しちゃうよ、やめてほしい。きょーは秋歌とくっついたんじゃないわけ?
「・・・あたし帰りたいんだけど」
このままきょーに流されたくなかったあたしは急に立ち止まってみせた。
「・・・やだね」