手紙
今にも刀を抜きそうな斎藤を、睦月は慌てて止めた。
「違います違いますっあたし、タイムスリップしたんです!多分・・・」
「たいむすりっぷ?」
「時空移動です。流したビンを追いかけて海に入ったら着いちゃいました」
まるで遠足にでも来たようなテンションでいう睦月に、斎藤は余計しわを寄せる。
「信じられない。そんなことあるのか?」
「私だってびっくりしてますよ。ところであなたは?沖田さんのなんですか?」
そういや名乗ってなかったなと、斎藤は口を開いた。
「新選組三番組組長、斎藤一」
「斎藤・・・さん」
聞き覚えのない名前に、首をかしげる。
「まぁいい。とにかく着いて来い」