手紙
「そう、ですよね。睦月には睦月の生活があるんですよね。俺だけわがまま言ってられませんね」
悲しく笑う沖田と目が合う。
その瞬間、流れ出る涙。
離れたくない。
それが、本当の本当な本音。
だが、絶対に口に出来ない。
「何で泣くんですか。一生の別れなんかじゃないんです。睦月が帰っても、またたくさん手紙送りますし。また会いに来ればいいじゃないですか」
そんな沖田の言葉が、余計心に痛む。
無理なんだ。
きっと今ここで帰ったら沖田とは一生会えない。
また睦月がビンを追ってこの時代に来たとしても、その頃はもう沖田はいない。