see you again
「わぁ…おじさんコレって」
ギターだった。
「娃弥にやるよ」
「ホントに!?」
「その代わり上手くなれよ」
おじさんはいつも私の頭を髪がグチャグチャになるまで撫でてくれる。
「うんっ!」
こんなに嬉しい気持ちはいつぶりだろう。
おじさんは私にギターのコードを教えてくれた。
それからはギターを弾くのが楽しくてしかたなかった。
でもやっぱり施設のなかでギターを弾くことはなかった。
毎日、施設の近くの川沿いの土手まで歩いてそこで弾いている。
いつからかギターに合わせて歌を歌うようになっていた。
ここしばらくおじさんに店に行っていない
よしっ!
明日おじさんのところに行こう。