狼くんと子猫ちゃん
"好きだ"
たった3文字。
昔小春を守ってやろうって心に決めてから今日まで。
気持ちが変わったことなんて一度もない。
「ねぇ、健吾?」
「眠い?」
ううん、と首を大きく横に振るから首を傾げる。
「…おわっ」
もう何年も一緒にいるのに、行動が読めないのは日常茶飯事だったな。
俺を押し倒す勢いで抱きついてきた小春を支えながら、そんなことを考えていた。
(あー、もう言ってしまおうか。)
それでも言えないのは自分が臆病だからだ。