しゃぼん玉。
貴方に逢えた〝誕生日〟
幼き頃の記憶。
今ではもうぼんやりとしか憶えてないけど、私はその話に〝恋〟をした。

周りからは可笑しいと笑われた。
だけど子どもながらにそんな生き方が羨ましいと思った。

幼い私を捨てても、母様は好きな人と一緒になることを選んだ。
たとえその結末が、海の泡になる〝死〟だとしても…。















――……よくお聞き。
お前の母さんはね、お前を捨てたくせに〝泡〟になって死んだ愚かな女なんだよ。……――
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