ひなたぼっこ~先生の、隣~【続編】
「高橋先生に言われると、なんか恥ずかしいですね…先生に先生って言われると」
「実は俺も…元生徒に先生なんて言うのに戸惑ってる」
「そうですよね、さっきも妹尾って呼び捨てでしたもんね」
「あー…悪い。気を付ける」
つい、昔のクセでー…
「いいですよ?もう生徒ではないけど、後輩になるんですから」
「いや、だめだ。そういうのはちゃんとしないと」
「?」
「生徒たちがマネして、俺みたいに呼び捨てで呼ばれるぞ」
「えー…それもアリかなって」
「ダメだ、ダメ。なめられるぞ、俺みたいに」
自分で言ってて、悲しい。
「…そんなことないですよ」
「え?」
「私、今日の授業でわかったんです」
「何が?」
「昔も今も、高橋先生は生徒から人気のある先生だということが」
「…は?」
「高橋先生の授業を受けていない1年生にまで、評判は伝わってましたよ」
「えぇ…どうせ、悪口だろ?」
「いえ。怒ると怖いけど、笑うと可愛いって」
「か…」
可愛い!?
「怒られた後に優しくされると、キュンってするって言ってました。特に、女子生徒からの人気は昔よりもあるような気がしました」
キュンってするって…
何を考えてるんだ、今年の1年はー…
「どうせ、面白がってそんなことを…」
「先生に恋をした生徒はこの4年で、何人いたんでしょうかね」
「!」
妹尾は俯きながら、そう言った。
「…」
何だよ、その反応…俺だってー…
「妹尾こそ、大学で若い男に言い寄られたりしなかったか?」
って、若い男って…妹尾にとっては同年代の男たちじゃないかー…
「私はないですよ。モテませんもん」
真顔で否定する、妹尾。
「…」
4年経っても、そっちには鈍感なままかー…
ほっと、心が安心したのがわかる。