華麗に舞う龍の如く
「…い」
この音は何だろうか…
「い…」
だんだん音が大きくなっていく。
「…丈夫」
あれ…音が変わった…
この音は…
暗闇に来た人にしか聞こえない音かな?
「おい。大丈夫か」
今まで暗闇だった視界が急に明るくなった気がした。
体が揺れてる。
なんだろう…この揺れ……
地震…?
あたしは重い瞼を開けた。
「やっと目、覚めた」
目の前には……誰?
「大丈夫?」
銀の髪に首から鎖のネックレスをさげてる男。
「……」
「まだ意識はっきりしてない?」
その男はあたしの額に手をあてた。
「別に熱とかはないよね」