華〜ハナ〜Ⅱ【完】




「海って、広いわね…」



夜の海は特に。


果てしない闇が続く―――私の歩む道のよう。




「でけえよな〜。流されたら、ひとたまりもねえよな。」



結都が私に答えるように言う。




「極道は死体を海に沈めるらしいぜ。」



思い出したように呟いて、私を見た。



「怖えよな?」

「……ええ。」




そんなこと、今でもしているのか。


この、現代でも。





……私たちの世界では、有り得ないことだ。


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