殺人カメラ
「まだ生きてたご褒美に俺の事教えてやる、最後まで生きてられるかな?」
「彼」はそう言うと、私が息絶えるのを待つようにゆっくり話し始めた。
「彼」の名前は坂本 優希。
「彼」は自分の父親と美里の父親は同じなのだと言った。
そして自分は愛人の息子だと言う。
だけど自分は美里が好きだったから父親があっちへ言ってしまっても大丈夫だった。
だが父親は自分の母と不倫していたのだ。
ある小屋で毎晩会っていたらしい。
そしてその小屋に美里と私を呼び寄せる事は簡単だったと言う。
そして美里が手紙を出した相手が父親なのではないかと錯覚するモノを送ったのだ。
暗号は美里がよく思い出していたから書く事も簡単だ。
私はこの時ずっと気になっていた事を告げた。
「み…さとは…どこに…」
かすれた声しか出てこなかった。
「はぁ…君がそんなに馬鹿だとは思わなかったよ…」
さもがっかりしたように肩を落とす。