殺人カメラ
「……え?」
理解するのに少し…いやかなりかかった。
「僕…もう死んでるの」
「…何言って…」
そもそも美里の中にいるのに死んでいるとか、関係がないように思える。
「僕が4才の時すっごい苦しい喘息っていうのにかかっちゃったの…」
「で、みさちゃんと外で遊んでたら体が苦しくなってきて…でもみさちゃんともっと遊びたかったから我慢してたの」
「でも、直ぐお母さんが来て家に連れてかれたの、そしたら今までより苦しい発作かきてそのまま死んじゃった」
「そんな…っ」
だから坂本 百合子と言う人は自分の息子の命を奪った美里を殺そうとしたのね。
なかに息子がいる事を知らずに。
「このまま天国に行くのかなぁ?って思ってたらいきなり視界が眩しくなって美里のお母さんが見えたの」
「それから幾つか経ってやっと僕は美里の中にいるって分かったんだ」
「…っ」
美里は「彼」が死んでしまった事を知っていたのだろうか…。
「そしたらね、みさちゃんの家が燃えてるのが見えたの、みさちゃんはお母さん達のことしか見てなかったと思うけど、あそこに僕のお母さんがいたんだ…お父さんにナイフ突きつけてた…」