元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
それが、少し親しく馬場ちゃんと話せた最初で最後の会話だった。
話して俺は確信した。
全く昔と変わっていない。
あの時の幼い馬場ちゃんは、そのまま成長したようだ。
嬉しい反面、切なくなった。
どうやら馬場ちゃんは、俺のことなんぞ忘れてしまったらしい。
名乗った時も、初めて聞いた名前のようだった。
俺のことを覚えているかなんて事も聞けやしない。
馬場ちゃんは過去を隠したがっている。
馬場ちゃんが外国に行く前からの知り合いだと、好ましく思われないだろう。
この時点で、俺は為す術をなくした。
だから、俺は馬場ちゃんとあまり話さないようにした。
だが、距離を取りながらも目で彼女を追っていた。
馬場ちゃんが北条を好いていると分かったのは、その年のゴールデンウィークの前である。