執事と共に雪遊びを。
「さっきお医者様に掛け合ったらよ、あと3日くらいで帰ってこれるってな」

「ええ。はい、どうぞ」

「お、ありがてぇ」


紙コップにお茶を注がれたお茶をマナベは慎重に口にした。


「マナベさんは、私から解放されるから、せいせいするかしら」

「んなこたねぇけどよ、お嬢が寂しそうな顔してやがるのはご免だな」

「もう、いつまでも子供扱いして」


へそを曲げる恵理夜をマナベは豪快に笑い飛ばした。


「んじゃ、そろそろ行くか」

「はい」


恵理夜は、かばんを手にして立ち上がった。
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