風のエアリア
 エアリアはごくん、とのどを鳴らしてうなずいた。まだまだ初心である。
「ふむ、それでは気が進まないが、贈り物を一つやろう。幽体変化、リアルバージョン!」
「あ、まて。ふざけないでくれ、今ここで変なことされちゃ困る――」
 彼が言い終わらない内に、エアリアの姿は消えた。同時に重みを伴った両親の体が背中からのしかかって彼の体をベッドに埋めた。
(実体――?)
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