裏生徒会部
ゴールまでの一直線。
本当にどちらが勝つなんて分からないくらいの接戦。
あと少し…というところで気づいた。
柊也の足がだんだんとふらついていく。
「柊也!?」
あと1歩というところで、柊也は倒れた。
仁は私の声に気づき、後ろを振り向いて、駆け寄ると柊也のおでこに手をあてた。
「すっげぇ熱出てるじゃねぇか……」
「大丈夫…だっての」
少し熱があるって言ってたし、顔色は悪くなかったから大丈夫だと思ってたけど。
結構無理してた。
私がちゃんと気づいてあげてたら、無理しなかったのに。
どんどん罪悪感が湧いてくる。
「先生。一ノ瀬くんは僕が運んでおきますので、あとは頼みますね。央も」
「お、おぉ。分かった」
「了解~」
仁は柊也に肩を貸す。
「浅井さんも来ますか?」
「え…うん」
私は仁と柊也の後ろをついて行った。