裏生徒会部


悠くんはまたにっこりと笑っていた。


「静音先輩、幸せそうな顔して…そんなに美味しかったですか?」

「うん!食べる?」

「いえ。俺はほぼ毎日食べてますから」

「ほぼ毎日っ…!?」


羨ましいっていうか、凄い。

すぐ完売しちゃうのによく買えるなぁ…。


「争奪戦ですからね。静音先輩はあまり参戦しないほうがいいですよ」

「どうして?」

「制服が乱れまくるので」


…そういうことか。

茜が4時間目が終わったらすぐにジャージに着替える理由がわかった。

まぁ、茜は焼きそばパンじゃなくて2番目に人気のメロンパンを買ってきてるけど。

メロンパンも美味しいんだよね。


「静音先輩はいつも購買で買ってるんですか?」

「ううん。いつもはお弁当だよ」

「それは手作り?」

「え…いや、お母さんか凪さんが作ってます……」

「あ、そっか。静音先輩、料理できなかったんですっけ」


そうです。

私は料理できないんです。

う…なんか悔しい……。

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