裏生徒会部


学校に着くと、待ってましたとでも言うように神埼が校門で待っていた。


「さ、体育館に行くわよ」

「講堂には行かないのか?」

「行かないのっ。あ、一ノ瀬くんも来て欲しいんだけど係とかあるの?」

「特にない」

「じゃ、体育館に行きましょ」

「咲也~俺を見に来いよーっ!」

「凌久を見に行かなきゃいけないの?」

「そう。俺を見に来い!」

「凌久じゃなくて柊也を見には行くー♪」

「来んな」


咲也と別れ、体育館へ。

ステージ裏に行き、座らさせられると次は榊と山本が待ってましたかのように来た。

榊は俺の髮を触りだす。


「髮整えるから。まぁ横のバカみたいにじっとできないってことはないと思うけど」


そう言われ、横目で隣に座っている凌久を見る。

むずむずした様子で山本に髮を整えられていた。


「凌久さん。少しはじっとしてください」

「くすぐったいんだよ」

「じっとしたらすぐ終わります」


そう言い、がっしり凌久の頭を掴み押さえる。

「じっとしてください」とまた念を押して言うと、こくこくと頷いた。

榊はその間に終わらせたみたいで、鏡で見せてくる。


「どう?」

「…いじりすぎ」

「そう?桜、どう思う?」

「転校してきて欲しいわ」

「だって」


……褒められたのか、これ。

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