女王蜂と、蛇。



振り向いた彼は
初めて会った時と変わらず
不思議で、美しかった。


「は、俺?」

「あ、...はい」

「誰っけ?」
「一年の徳永麗花です..」

彼は私を覚えて無かった
今考えたら、当然だよね

「...いつ会ったっけ」
「私が入学したときに..」

気まずい..!
そして何か恥ずかしい!

「あー..俺が最後に学校行った時か
何か覚えてる。トイレの子?」
「あ、はい」

トイレの子....。

「そっか。で、何か用?」
「いえ、私も帰り道こっちなんで
偶然だなーって思って..」

「そっか」



.....気まずい。


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