君がいれば・・・②
そして着いた早々に言いつけられた仕事も黙々とやり遂げた。


疲れているだろうに。


祖父はシンの傍に立っている瀬奈を見た。



見かけは華奢で可愛いらしいが、芯は通っているらしいな。



「セナ、シンの隣に席を設けなさい だが、今日だけだ」



「おじい様!」



シンが納得行かずに祖父を見る。



いちいち祖父の言葉はシンを苛立たせた。



「シン、いいの おじい様、すぐに用意します」



シンの服の袖をを引っ張ってから祖父に言いキッチンへ戻った。




瀬奈がもう1人分の用意をして戻って座ると食事が始まった。



瀬奈としてはシンと一緒に食事をしたいが、こんな雰囲気の元で食事をしたくなかった。



なかなか食事が喉を通っていかない。



家政婦は1人でたくさんの種類のおかずを用意し、テーブルの上には置ききれないほどの料理が並んでいた。



ご飯をスプーンで食べるのもなれない。



かといってこのつるつる滑るお箸は苦手だ。



ふと隣のシンを見ると目と目が合う。



食の進まない瀬奈を心配している表情だ。



言葉を発するのはこのシーンとした食事の席では勇気がいる為に、瀬奈はにこっとシンに微笑んだのだった。



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