君がいれば・・・②
シンが中へ入ると応接セットのソファーに座ったユナが目に入った。



スレンダーな身体にフィットしたレモンイエローのワンピースを着ている。



彼女も爺さんに呼ばれたか。



「おはようございます おじい様、ユナさん」



シンは無表情のまま挨拶をしてユナと反対のソファーに座った。



祖父は2人の対角線上の1人用ソファーに座っている。



そのソファーがいつもの定位置だ。



「ユナさんはなぜここにいるんですか?」


わざと聞いてみる。



「もちろん関係があるからだ」



苦虫を噛み潰したような祖父の顔。



ユナは余裕の表情でシンを見つめていた。



「関係?そうですね 俺がこれから話すことと少しは関係があるかもしれない」



電話でも話はしたが、偽りの関係をやめる為にもここではっきり断れる。





< 220 / 256 >

この作品をシェア

pagetop