君がいれば・・・②
頭にキャップをかぶったシンはかっこいいお兄さん系で、誰もパク・シンだとは分からないように見える。



2人は暗くなった外へ出た。



「シン、キャップをもっと深くかぶってっ」



瀬奈が背伸びをしてキャップのつばをグイッと下げる。



「そんなんじゃ前が見えない セナ、手を出して」



言われるままに瀬奈は手をさしだすとシンにギュッと握られた。



昨日ギクシャクしていたのが嘘みたい。



手をギュッと握られて心が温かくなる。



瀬奈は顔をあげてシンを見る。



「ん?」



まじまじと見られてシンが首をかしげる。



「シン、なんか嬉しいの」



瀬奈は素直に言葉にしていた。



「俺も嬉しいよ」



2人は微笑みあい、観覧車の待つ列へと歩いて行った。



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