・・・Stardust・・・
エコーの写真を見せられながら
告げられた病名は
“子宮内膜症”
『聞いても難しいと想うから・後で自分でネットで調べてみて』
今の子は
なんでもパソコンで
調べられるでしょ??
なんて
投げられてしまっても
頭が混乱しているせいで
うまい返しが見つからない。
忘れない様に
メモしといてあげるから
と
続いて
メモ用紙にスタンプされたのは
“卵巣嚢腫”
カッコ書きで付け足されたのは
“チョコレート嚢腫”
『血液検査の結果が出るのに一週間かかるから・次に来たら詳しく話そうね』
そう付け加えて
先生は
あたしの手に
小さなメモ用紙を握らせた。
たかがメモ用紙。
“病名が書かれた”ってダケで
こんなにも重たく感じる。
たかがメモ用紙なくせに…。
間違いなく
その病気の持ち主は
他の誰かではなく
握っている
あたし自身の物なんだと
痛感させられて
嫌気がさした。
受付で会計を済ませ
漢方薬を受け取り
帰宅する途中
破って捨ててしまいたくなったけれど
間違いなく
その病気と向き合うのも
他の誰かではなく
あたし自身なんだと
もう片方の手に握っていた
携帯電話に
病名を打ち込んでみる。