K・M ~カイとミワの恋物語~

たくさん話しているうちに、姉は笑顔を見せるようになった。

その笑顔が好きで、見たくて、毎日話しかけた。

姉の夜遊びはだんだん少なくなっていった。それでも毎日話しかけた。

姉の笑顔が見たかった、から。

それが初恋かもしれない。

でもそれに俺は気づかなかった。

別れが来るまでは……。



俺は中学生になった。姉は大学に無事受かり、そのとき大学3年生。

「…え?」

それは突然だった。

「…わたしたち結婚するんだよカイ!」

嬉しそうに言う姉の隣には、前から付き合っていた彼氏。

その彼氏の存在を知ったときから胸にひっかかるものがあったのだが…。

「…ねーちゃんが、結婚…?」

「何よそんなに信じられない?」

と言いつつも姉は嬉しそうに笑顔を見せる。

彼氏に対するものだった。
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