K・M ~カイとミワの恋物語~

「でもとりあえず今日家教えたるから気が向いたらきてや。その日家族全員出はからってていないねん」

「余計にアヤシイですけど……」

「もう疑うのよしてやー」

俺は軽く笑った。

「というより家教えるということは一緒に帰るっていうことですか!?」

「まあそういうことやな」

「……そんな恥ずかしい……」

そんなミワちゃんを見て俺は言う。

「ミワちゃんってシャイやね~」

「…そんなことないです!…ただ、そういうのが苦手で……」

「……?」

ミワちゃんはうつむいてしまった。

「………」

なんか引っかかる今の言葉。

まあ、ミワちゃんらしいといえばミワちゃんらしいか。

「…じゃあそんなワケで授業始まるから帰りな~」

俺は気にせず自分の席に戻った。

< 23 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop