K・M ~カイとミワの恋物語~
「でもとりあえず今日家教えたるから気が向いたらきてや。その日家族全員出はからってていないねん」
「余計にアヤシイですけど……」
「もう疑うのよしてやー」
俺は軽く笑った。
「というより家教えるということは一緒に帰るっていうことですか!?」
「まあそういうことやな」
「……そんな恥ずかしい……」
そんなミワちゃんを見て俺は言う。
「ミワちゃんってシャイやね~」
「…そんなことないです!…ただ、そういうのが苦手で……」
「……?」
ミワちゃんはうつむいてしまった。
「………」
なんか引っかかる今の言葉。
まあ、ミワちゃんらしいといえばミワちゃんらしいか。
「…じゃあそんなワケで授業始まるから帰りな~」
俺は気にせず自分の席に戻った。