【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下

「さて。さっさと終わらせて夏休みに向けてのプリント制作するか」


皆川会長はその相手サイドの動きを気にすることなく、ぐりぐりと腕を回して歩き出す。多分向こうが怪しかろうがなんだろうが、この皇帝閣下には関係ないのだろう。


向こうサイドからも一人出てきて、空気読めないピストルの音で、あっという間に大将戦いが始まる。………かと思いきや。


「おいおい！なんだこれ！」


ギャラリーの中から何人もの不良仲間達が現れて、皆川会長の姿が見えなくなるくらい囲まれた。


その数は、ざっと２０人は越えているだろう。


「ずっこいぞ！チンカスなのは強さだけにしろやボケ！」


私は加勢に走ろうとする。しかし、それは誰かに腕を掴まれたことで止まった。