一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》


「…ん……」


目を覚ますと、見慣れた天井が視界いっぱいに広かった。


「ここは…………」


帰ってきたんだ………。


「目…覚めたか…?」


すぐ隣から聞こえた声にあたしは頷く。


「うん…」


横を向けば蓮さんが心配そうにあたしを見つめていた。


ずっと寄り添っててくれたんだね……。


あたし……気を失う前蓮さんに酷い事を言った。


蓮さんは助けてくれたのに…


「…蓮さん…ごめんなさい…。酷い事言って…」


そう言うあたしを蓮さんは抱きしめた。


蓮さん…蓮さんあったかいや…。









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