一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》

―ピカッ


「……わっ!」

教会の中へと入ると、ステンドガラスから降り注ぐ光りがあたしを照らす。


まるであたしが生きていた世界とは違う孤立した空間のようだ。


目が少し光りに慣れると、バージンロードの先に人影が見えた。光りが逆境でシルエットしか見えない。


「……夢月…」


呼ばれるままバージンロードを歩く。近づくにつれはっきりするシルエット。


その正体は……。


「…れ……ん……」


言葉が出ない。その人影が蓮だという事はわかった。でも…蓮はタキシードを着ていた。


黒くて蓮らしいタキシードだ。


歩いていた足が歩みを止めた。あたしの目は…蓮を捕らえて離れない。






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