不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
「ふぅ~ん。じゃあ、彼女に全部バラしちゃおっかな」


「……えっ?」


何……?


全部バラすってどういうこと?


すると、女の子はクッと口の端を持ち上げると、あたしに視線を移した。


その突き刺さる様な視線が恐くて。


流星の後ろに隠れてしまいたくなる。



「あたし、美尋(みひろ)っていうの。よろしくね、花音ちゃん?」


そう言うと、美尋ちゃんはそっとあたしに右手を差し出す。


「……あっ、こちらこそ……――」


どうしてあたしの名前を知ってるんだろう。


そんな疑問を感じながら空いている方の手を差し出そうとする。


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