わがままな彼女。

縮まるココロ。

美愛Side

んー…。眠い。

美愛、朝弱いとたいね。

低血圧なんよー。泣


ガラッ


先生が教室に入って来た。

「はよー。えー、今日のHRは席替えすっかぁー!」


やったー!!

槝田(担任)サイコー!


高一にもなって今だに席替え楽しみにしとるとか、いくつだよ!

…そんな言っとる美愛も、実は内心ドキドキだったり…。

できれば。

あわよくば。

恒也の隣…とまで言わんけん、近くに…!!

それが無理なら癒那の近く!!


…まぁどっちも無理だろうな。

だって、このクラス50人おるとばい?

隣とか近くとか、そんな確率0に近かもん。

「次、杉浦さん、くじ引きにきてー!」

くじ引きか…。

「はぁーい。」


ドキドキ…


…気のせいかな?

周りの皆の視線が痛い。

それに、心なしか、さっきより静かになった。

「…23バン…」

やったー!後ろだ、後ろ!!

寝れるよ!

…ん?てか…


おい、男子の23番誰だよ!!

あ、俺おしー!25!!いーや、ちけーし。

ずりーぞ!!


皆なにやってんの?

「…美愛」

恒也だ!!

「なん?」

「俺…、」

「へ?」


カサッ


見せてきたのは、一枚の紙切れ。

「…嘘…」

美愛は自分の目ば疑った。

だって―…

「ホント」

だってそこには。

―23―

そう、書いてあった。

「よろしくな、美愛。」

神様。

美愛、あんたのコト、今日から信じる事にした。

「うん。よろしく。」

恒也と、隣なんて、夢のまた夢と思っとったとにから…。

「美愛ぁあぁ」

あ゙。

「癒那」

「美愛23番でしょ?あたし、12ぃいぃいぃ」

ありゃま。

「離れちゃった…。」

淋しいな。

「恒也くんに美愛を取られたくない〜!」

「だいじょ「だ〜いじょぶ。」」

恒也!!

いっつも美愛の言葉ば遮ってから!!!

「恒也くん!」

「そのうち中村もメロメロにさせてやるから!」

何を言っとるん!??

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