..+**Aliceガーデン**+..


「アーリースー?」


アレンが私の机に手をついて、怒っている。


「あれ? なんで、怒ってるの?」
「なんでじゃないよ。何回呼べば、反応してくれるの?」
「えっ?」
「もう、十回くらい呼んだのに反応してくれないんだから!」


あ……
それは、怒るよね……。


私は考え事をし出すと、周りの声が聞こえなくなってしまうタイプだった。


「はぁ~。まぁ、いいけど。なにかんがえてたの?」


…………
アレンにはおみとうし、か…………
仕方ないよね……


「朝のこと、考えてた……」
「で、決まったの?」


それを……
直球で聞くの?
まぁ、いいんだけどさ……。


「決まってない」
「そんなに、何を悩むの?」
「パーティーには出たいの。でも、レイスには会いたくない」


そう……
どちらかは、絶対に削らなきゃいけない……
わかってるけど…………
だからこそ、決められない……。


「まぁ、まだ学校終わってないしさ! 終わるまでに決めれば良いんじゃない?」
「うん、そうだね」


アレンはそう言って、席へもどっていった。


どうしよ……?
私はどうするべきなんだろ?


私は窓の外をなめながら、考えていた。

< 10 / 80 >

この作品をシェア

pagetop