涙人


全てが混ざってあたしに襲いかかってくる。


とにかく、不安で―…


不安で仕方なくて。


…誰かに答えを出してもらいたかった。


すると志帆は、いつもの調子で言った。


「何言ってんのっ!! 大親友の天音とうちがお葬式出ないでどうすんだよーっ!!」


からからと笑う志帆は、いつもと変わってなくて。


でも、どこか不気味で。


あたしはただ、頷くしかなかった。


「んじゃ、また明後日!! 迎えにいくからね!!」


元気に手を振る志帆と、弱々しく手を上げるあたし。


あたしにとっては、志帆がすごく羨ましかった。

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