涙人


一瞬ドキッとした。


あの瞳に何もかも見透かされてそうで。


うちが焦っているのがわかったのか、そいつはにやっと笑った。


「お前、名前は?」

「はぁ!? 何で初対面のアンタなんかに名前言わなきゃいけないの?」


するとそいつは、思い切り吹き出した。


「麗と同じくらい頑固だな!! 面白れー」

「麗?」

「ん? あぁ、俺にとって大事な奴」

「ふーん…」


大事な奴って事は、彼女?


だとしたらめちゃくちゃ愛されてんじゃん…


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