涙人


「涙人は、お前の為に泣いてくれる。それを使ったらいい」

「本当っ!?」


…こんなチャンス、利用しない訳ないじゃん…!!


うちは雫に詰め寄り、必死になって問いかけた。


「ねえ!! 涙人って、どうすれば呼び出せるの?」

「…飛行機雲に向かって『涙人よ。我が願いの為に泣いてくれ』と唱える。そうしたら、涙人が現れるはずだ」

「わかった。ありがと!!」

「…上手くいくかいかないかはお前次第。全ては自分に懸かっている」


雫はそう言うと、うちの横を通り過ぎ、無言で歩き出した。


それにしても…


何者なの―…?


< 64 / 88 >

この作品をシェア

pagetop