アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
一人で戦えた。
勝ち負けは2週間後にならないとでないけれど…そんなことはもうどうでもいい。
ただ、将来に向かう一歩を一人でやっと踏み出せた。
そのことだけで満足だった。
一人で踏み出せたわけじゃないか…沢山の人と出会い、沢山の人に支えられ、私の未来が見えた。
大学を出る時は清清しいという言葉がぴったり来るように軽い足取りで伸也さんの待つマンションへと向かった。
春にこの地を再び踏めるかはわからない。
ダメだったとしても、また来年挑戦しよう。
私はまだ歩き出したばかりで、これから時間は沢山ある。
その時間を惜しみなく使いたい。