恋する魔女
そこまで話すと、ダニエルはため息を吐いた。



｢それ、お前だってジュリアの愛を見くびっているのと一緒だぞ。｣



ダニエルの言葉にブライアンは頭を上げる。



｢確かに、家に事情があってお前に話せば愛してもらえなくなると思ったのは確かだろうし、お前が説得出来るようなそんな簡単な事情でもないんだろう。｣


｢･･････････｣


｢そこをお前が辛く思うのはわかる。男が彼女に頼られないのは悔しいし、自分の愛を疑われるのも悲しい。｣


｢あぁ。｣



“でもな････”ダニエルは続けた。



｢１ヶ月離れろ。と条件を言われて、それを決心した彼女のことを考えろ。｣


｢え？｣


｢彼女だってお前のことを愛してる。それは確かだ。それでも、１ヶ月離れると決心するには、それなりの心が必要だ。｣



“分かるか？”ブライアンはダニエルが言っている意味が分からなかった。



｢だ〜〜〜〜！！ホントお前は鈍い！つまり、お前が１ヶ月離れても大丈夫だと彼女が思えなければ、そんなことＯＫ出来ないって訳だよ！！｣


｢えっ？｣


｢１ヶ月離れるなんて、相手を信頼してるからって簡単に出来ることじゃない。離れてる間に愛がなくなるんじゃないかとか、色々不安になる。でも、彼女はＯＫした。｣





“お前････信頼されてんだよ”





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