恋する魔女
頭を何かで殴られたかと思う程の衝撃だった。



俺は、頼られなくて信頼もされなくて、だけどご両親が出した条件だからOKしたんだろうと思っていた。



でも違った。



ジュリアも、俺との未来を考えてくれているんだ。



きっと完全には信頼出来てはいないんだろう。


でも、将来本気で自分との結婚を望んでいるのならば、俺は待っていてくれると信じたのだろう。



ごめんな。


ジュリアも真剣に考えていてくれたのに・・・。



俺は恥ずかしい気持ちと申し訳なさが混ざった気持ちになった。





でも、きっと不安だよな。


俺が待っている保障なんてないわけだから。


約束したわけでもないしな。




だけど、心配するな。


俺にはお前だけだ。


絶対に待ってる。


1ヶ月後、会えたら真っ先に“おかえり。愛してるよ”って言うから。



もう、お前が不安にならないように疑わないように、何度でも囁くから。



“愛してる・・・愛してる”




だが、これから始まる1ヶ月がどれだけ辛いか、今の俺は全く分からなかった・・・・。






【SIDE:ブライアン(終)】



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